「有蓋車庫」というのは、屋根のある車庫のことを言います。
トラック運送業の許可(一般貨物自動車運送事業)を取得する為には様々要件をクリアしなければなりませんが、その中の一つが「車庫」です。
「車庫」として認められるためには、都市計画法、建築基準法、消防法、農地法等の関係法令に抵触していなことが条件となります。
ここで、問題となってくるのが「有蓋車庫」、つまり屋根付きの車庫です。この「有蓋車庫」は建物として取り扱われることになり建築基準法等に注意しなければなりません。
例えば既存建物である「倉庫」を「車庫」として使いたいとなった場合、建物の用途を変更する「用途変更」が必要となります。
建物の用途が「倉庫」なのに「車庫」として使っていれば建築基準法違反となります。
また、「車庫」は特殊建築物(不特定多数の者が利用する)になるため、「倉庫」⇒「車庫」の用途変更が行われると、耐火建築物にしなければならたかったり、消火設備が必要(消防法上)になったりといった事が生じます。
用途変更するには建築士への依頼が必要になり、耐火建築物でなければその工事、消火設備がなければその設置工事など、コストが大きくかかることになります。
昔は車両整備のための設備として、「有蓋車庫」が求められていましたが、今は「有蓋車庫」である必要はありません。
現在の基準でも「有蓋車庫」として許可申請をすることはできますが、前述したようにかなりのハードルとなります。
許可に際して、他に無蓋車庫(青空駐車場)等の候補を見つける方が費用対効果は良いかもしれません。
どうしても「有蓋車庫」しかない場合には、それが「車庫」として申請していいものなのかどうか、行政窓口とよく相談するべきでしょう。
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