トラック運送事業者(一般貨物自動車運送事業者)は以下のような「重大事故」が発生した場合には、事故の種類、原因等を「事故報告書」に記載して3通を運輸支局長を経由して、国土交通大臣に届け出なければなりません。
- 転覆、転落、火災、鉄道車両との衝突・接触
- 10台以上の自動車の衝突または接触
- 死者または、重傷者を生じたもの
- 10人以上の負傷者を生じたもの
- 自動車の積載された危険物・薬物が飛散・漏えいしたもの
- 自動車に積載されたコンテナが落下したもの
- 酒気帯び運転、無免許運転、大型自動車等無資格運転、麻薬等運転を伴うもの
- 運転者の疾病により、事業用自動車の運転を継続することができなくなったもの
- 救護義務違反があったもの
- 自動車の装置の故障により、自動車が運行できなくなったもの
- 車輪の脱落、被けん引自動車の分離を生じたもの
- 橋脚、架線その他の鉄道施設を損傷し、3時間以上本線において鉄道車両(軌道車両を含む)の運転を休止させたもの
- 高速自動車国道または自動車専用道路のおいて、3時間以上自動車の通行を禁止させたもの
- 1~14に掲げるもののほか、国土交通大臣が特に必要と認めて報告を指示したもの
上記以外にも報道等をされた事故は、報告をもとめられることがあります。
重大事故が発生しているのに報告をしなければ、監査処分の対象となります。報告は漏れなく行い、特に人身事故が絡むと警察から運輸局へ通報が行われますので、出来るだけ早く報告をし、出来ないとしてもすぐに運輸局へ相談しましょう。
速報
- 2人以上の死者を生じた事故
- 5人以上の重傷者を生じた事故
- 10人以上の負傷者を生じた事故
- 積載物が漏えいした事故
自動車が転覆、転落、火災を起こし、又は鉄道車両、自動車その他の物件と衝突、接触したことにより漏洩した時 - 酒気帯び運転を伴う事故を起こした時など法令で定められた事故
- 国土交通大臣の指示があった時
(例:事故の規模が大きいと判断される場合や事故発生による社会的影響が大きいと判断される場合)
上記の事故が発生した場合には、「24時間以内において出来る限り速やかに電話等によりその事故の概要を運輸支局長等に速報」しなければなりません。
事故の中でも被害が大きいものや、他への影響が大きいものは、事故報告書の提出のほか電話やFAX等で24時間以内においてできる限り速やかに運輸支局に連絡を入れなければなりません。
もし24時間を過ぎてしまっても、なるべく早く速報を入れます。第1報は把握している範囲で速やかに報告し、第1報後も追加情報(事故概要、死者重傷者数および負傷者数、事故車の登録番号など)を速やかに報告する必要があります。
事故を起こしてしまったら、その後のことを考えてためらってしまうかもしれません。しかし、起こってしまった事故を隠せば、後にそれが判明することで信用を失ってしまいます。原因を追究し再発防止に努めることで会社の姿勢を示しましょう。
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