【農地手続】農地保有適格法人(農地を保有できる法人)

農業経営を行うために農地を取得することができる法人を「農地所有適格法人」といいます。

法人が農業参入する(法人が農業経営する)ために、法人が農地の所有権を取得する場合は、その法人が農地所有適格法人の要件を満たすことが必要です。

(平成28年農地法改正により、「農業生産法人」から「農地所有適格法人」に呼び方が変更され、要件も緩和されています。)

農地保有適格法人の要件

以下の全ての要件を満たす必要があります。

  • 法人組織の形態要件
    • 株式会社(株式譲渡制限会社に限る)
    • 合名会社
    • 合資会社
    • 合同会社
    • 農事組合法人

      のいずれかであること
  • 事業用件
    主たる事業が農業と関連事業(法人の農業と関連する農産物の加工販売等)であること
    (農業と関連事業が売上の過半であること)
  • 構成員要件
    株式会社であれば、下記の者に該当する株主の有する議決権の合計が総株主の議決権の過半をしめなくてはなりません。
    • その法人に農地の所有権の移転もしくは使用収益権を設定した個人等
    • 農作業委託者
    • 常時従事者
    • 農地を現物出資した農地中間管理機構
    • 地方公共団体、農業協同組合、農業協同組合連合会
  • 常時従業役員等の要件
    • 農地所有適格法人の常時従事者たる構成員が理事(取締役)等の過半を占めること
    • 上記に該当する理事若しくは重要な使用人(農場長等)のうち1人以上が年間60日以上の農作業に従事すること

農地の貸借なら農地所有適格法人でない法人でも可能

農地の貸借であれば、上記の農地所有適格法人の要件を満たすことは不要です。

農地の貸借(賃貸借・使用貸借)に限定して次の要件を満たし、かつ法3条の許可等を得る事ができれば、法人が農地の権利(賃貸借等)取得することが可能となります。

  • 農地の権利の取得後に農地を適正に利用していないと認められる場合は、使用貸借または賃貸借を解除する条件が所有者と書面より契約がされていること
  • 地域における他の農業者との適切な役割分担の下に継続的かつ安定的に農業経営を行うこと
    例:集落での話し合いへの参加、農道や水路の維持活動への参画など
  • その法人の業務を執行する役員又は重要な使用人(農場長等)のうち、1人以上がその法人の行う耕作の事業に常時従事すること
    農業の内容は農作業に限られず、マーケティング等経営や企画に関するものでもよい


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